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自分だけの読書リストを作る、キュレーションの考え方

ベストセラーではなく、今の自分に必要な一冊を選ぶための視点。
書店に行くと、平積みになったベストセラーが目に入ります。それを手に取ることは悪くありません。でも、ベストセラーは「多くの人が今読んでいる本」であって、「今の自分に必要な本」とは限りません。自分の読書リストを自分でキュレーションする、という考え方を持つと、読書の質が変わります。
「今の自分」を起点にする
読書リストを作るとき、最初に問うべきは「今、自分は何に引っかかっているか」です。仕事のことでも、人間関係のことでも、漠然とした不安でも構いません。その引っかかりに向き合える本を探す。
たとえば、老いることへの漠然とした不安を感じているなら、老いを正面から描いた文学を読む。川端康成の「山の音」、有吉佐和子の「恍惚の人」。それらは、不安を解消するためではなく、不安と一緒に座るための本です。
ジャンルを横断する
読書リストが一つのジャンルに偏ると、思考も偏ります。小説を読む人は、ときどき哲学書や随筆を挟む。哲学書を読む人は、詩集を挟む。ジャンルを横断することで、それぞれの読書体験が互いを照らし合います。
Culture Havenのキュレーター対話セッションでは、参加者の現在の関心と、これまでの読書歴を聞きながら、ジャンルを横断した三ヶ月分の読書リストを一緒に作ります。その地図を持つことで、次の一冊を選ぶ迷いが減ります。
読まなかった本も、リストに残す
読書リストに入れたけれど、結局読まなかった本があります。それを消さずに残しておくことをお勧めします。一年後に見返したとき、「なぜあのとき読もうとしたのか」を思い出す。その記憶自体が、自分の関心の変遷を教えてくれます。
読書は、読んだ本だけで作られるのではありません。読もうとして読まなかった本、途中で閉じた本、何度も読み返した本。その全体が、あなたの読書の地図です。
自分の読書リストを持つことは、自分の知的な関心に責任を持つことでもあります。その地図を、一緒に描いてみませんか。
桐島 誠一 · 本を読む · 作品選び · セレクト · 読書リスト · 書籍